お母たまと私 -母と娘の脳卒中リハビリ日記 外伝-
2004年2月に脳卒中(脳出血) で倒れ右片麻痺になった母と私の七ヶ月間にわたる リハビリの記録と、それからの事。
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2006年6月現在の母 その7
2006年 06月 24日 (土) 01:39 | 編集
こんなにもこんなにも、母を愛しく思っている私ですが
一週間も一緒にいると何度かキレかかります。
(自分でも自分の落差に愕然…)
母の元々の性格が、どんどん表れ始めたというのもあります。
これまではやはり、少なからずボンヤリしていましたし。
母を『何故嫌いだったのか』をヒシヒシと思い出したりしました。

「お食事は旦那様が作ってらっしゃるの?
 よくやっておられるわね~。○○子さん良かったわね~」
二人で親戚の家に行った時、その家の奥さんがそう言ってくれました。
もちろん母の事を思って言って下さったのです。
”これまで縦の物を横にもしなかった人が、今では食事まで作ってくれる”
”大事にされているのね。愛されているのね”
”羨ましいわ”
という意味なのです。
まあもちろん、それ以外に現在の母には『良かったわね』と
言ってもらえる要素は無いから仕方がないのですが…

でもその言葉は母には禁句なのです。

その日の夜、私が台所でうんしょうんしょと
レシピノート片手に夕飯の支度をしていると、母がやってきました。
「お父さんの明日のお弁当のオカズがないわ」

父は日中、趣味のことをやりに田舎へ行きます。
そのお弁当は父が自分で作ります。
私のスケジュールには、父のお弁当作りは入っていません。
そんな事はこれまでもずーっとそうでしたし、昨日も一昨日もそうでした。
「お父さんの世話はしなくていい」と母ははっきりと言いましたし
しろと言われても、この世で母以外に父の世話も食事の用意も出来ないのは
母が一番良く分かっています。
父は私の作ったものもまず食べられないので
自分の分は自分で用意をするのです。

「お弁当のオカズが無いのは昨日までも同じでしょ。何言ってるの」
「濃い味のオカズが無いわ。これの味付けを変えて」
私が作り終えたオカズを、お弁当用に作り変えろと言うのです。
「イヤだ。お父さんの口に合うようには作れないし、作るつもりも無い」
「私がいうように作りなおして!」

昼間、親戚の奥さんに言われた言葉が
”お父さん。申し訳ありません”という気持ちに火をつけてしまったのです。

完璧に夕食の支度をしてからでも、夜に家を空けるのは
「お父さんの食事のお世話が出来ないのは、申し訳無い」
と言って、毎週小さくなってお稽古に出かけていた母。
年に一回しか帰省しない娘と出掛けることがあっても
夕方五時には帰ってくる(仕事ではなく遊び)父を迎えるために
三時半にはそわそわし始め、四時には娘を振りきって一人で帰ってしまった母。
問題や心配事ができても、父にダメだと言われるとそれ以上何も出来ず
どうしようも無くなってから娘に泣きつき、娘をも不安に陥れた母。
自分では何も解決しようとせず
「私にはできない」
「お父さんがダメだと言ったから」
「どしようもないの」
が口癖だった母。

人の性格や生活習慣は、生死をさまよい、大病から復活しても
簡単には変わらないのだなと思いました。
今回の事があるまでは、少しは母も変わったのかなと思う事もあったのですが
そうでもなかったようです。
結局母は、私にオカズを作り直させました。
一日や二日、お弁当のオカズを私が作ったとしてもどうしようも無いのに。
母が自分で父の世話ができないのなら
それはスッパリと諦めなくてはいけない事なのに。

母がそのうち、一人で台所に立つ練習でも始めるのではないかと、不安です。
こればかりは、父が禁止していてもやってしまいそうな勢いです。
そんな事をして骨折でもしたら、絶交です!!!


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Comment
この記事へのコメント
woolさん
こんにちは。
 
woolさん、まったくその通りだと思いながら読ませてもらいました。

>人の性格や生活習慣は、生死をさまよい、大病から復活しても簡単には変わらないものだなと思いました

やはり長年養ってきた性格はそうそう簡単には変われないのでしょうね・・
私も母を看ていて「どうしてよー(怒)」と思うことがあります

お母様、「何か作らなきゃ」なんて一人で台所に立たなければいいのですが、
woolさんも心配でしょうね・・。
2006/ 06/ 24 (土) 19: 00: 35 | URL | camel-1952 # -[ 編集 ]
う~む・・
うなっちゃいますよ。i-230
どこも同じなんだなあと思って。うちもよく言われます。縦の物を横にもしなかった父が母のために料理までしてエライ。とか。(やったのは最初の1年くらいですが)
そして、母は父に申し訳ないからって私に父の好きな料理を作らせたり、自分でもやりかねないですよ、ホント。できるわけないけど。
どうも、妻は夫に“仕える”かっこうでないとダメみたいで私にもそうさせようとするんですよね。
結局自分が台所に立つことができなければ余計落ち込んでしまうんですよね。これも厄介なんです。
woolさんのお母さんがそこまでいかなければいいけど・・・
2006/ 06/ 25 (日) 21: 13: 27 | URL | こうばこ蟹 # 2Ck1dPOk[ 編集 ]
実の娘が、せっかく作っても味が合わないとかいって食べない人に合わせろと言う方がおかしいですよね。幸い、そうなったらお父さまはご自身で作るだけ、まだましなのかなとも思いますが、うちと違って。ただ、お母さまの「申し訳ない」心が高ぶるようでは、よくはないですよね。そもそも夫婦、どちらかが先に看取る、看取られるのかもわからない訳ですからね。ホントはお父さんなり、ヘルパーさんなりが一緒について少しずつ、家事もこなせるようになるといいのでしょうが・・・
2006/ 06/ 25 (日) 21: 41: 55 | URL | タケノコ # -[ 編集 ]
woolさん、こんばんは^^
私は、出来るだけお母様にやらせてあげられる
環境を考えてあげるのがいいのではと思います。
勿論、不自由な身体で一人では危ないので
誰かついてあげなければならないと思いますが。。。

私も車の運転を家族に反対された時には、
悲しかったですよ。。。
今はガンガン乗っています。

私のお知り合いの悦子さんという方が
(何度かメールをやり取りしただけですが。)
いるのですが片手でお料理、お掃除、お華と
こなされています。お料理はヘルパーさんと
一緒らしいですが。。。

悦子さんのわたし流リハビリテーション
http://www.asahi-net.or.jp/%7ENB7E-FNKS/
2006/ 06/ 25 (日) 22: 10: 10 | URL | yun # -[ 編集 ]
性格・・。
うちの母もやっぱり父を一人で置いてはナカナカ出かけにくかったみたいです。
私が仕事を休める日を選んで・・そんな風でした。
母の出かける予定があると、近づくにつれて父の機嫌が悪くなると・・気のせいだって言っても・・母はいつも言っていました。
それで、結構夫婦喧嘩してましたっけ。
病弱な父でなく・・元気だった母の方が、介護を必要になるなって誰も思っても見なかったです。
恐らく・・父にとっては青天の霹靂。

これから父が母に対して・・母が父に対して・・どうなっていくのかが今一番の気がかりです。上手くやってけるのかなぁ・・。
夫婦のことは・・夫婦にしかわかんないもんですね。娘としては・・ハラハラムカムカですよねぇ。
とにかく・・怪我だけはしないで欲しいですよねぇ。うんうん。
2006/ 06/ 25 (日) 23: 26: 10 | URL | 久美子。 # -[ 編集 ]
>camel-1952さん
日常が戻ってきて、頭がクリアになればなるほど
性格も元に戻っているようです…

母が元気になって嬉しいのですが
母のイヤだった面もチラホラ…
また暴言吐き娘になったらどうしようと
自分の事も不安です。
2006/ 06/ 26 (月) 00: 47: 10 | URL | wool # -[ 編集 ]
>こうばこ蟹さん
うえ~んv-409
こうばこ蟹さんのお母さまもそうですかー。
きっとお嫁さんにだったら、母の態度も違うと思うのですが
娘には母親もキツイですしね。遠慮も無いし。

こんなにも母が人の言葉に反応するとは
思ってもみませんでした。
心の中までフォローするのは難しいです。
2006/ 06/ 26 (月) 01: 05: 30 | URL | wool # -[ 編集 ]
>タケノコさん
父の何もしない度、威張り具合が並大抵ではなかった為
周りの人も余計に”素晴らしい”と思うみたいです。
私からすると父は”自業自得”なので
ちっとも同情しないのですが
母が自分を責めるのは可哀相です。
夫婦って難しいですね。

父は宇宙人なので、母のこんな気持ちも
理解できないと思います。
ああーやっかいですー。
2006/ 06/ 26 (月) 01: 16: 23 | URL | wool # -[ 編集 ]
>yunさん
良いHPを教えて頂きありがとうございます。
母と同世代の方なので、とても参考になります。
母にも見せようかなと思います。

>私も車の運転を家族に反対された時には、
 悲しかったですよ。。。

危ないからと闇雲に反対してもいけないですね。
やっぱり自分でやりたいですよね。
でも母は立っているのも不安定なので
なかなか難しいものがあります。
それに、父は家に他人を入れるのは絶対反対です。
はぁ~…v-390
2006/ 06/ 26 (月) 01: 34: 38 | URL | wool # -[ 編集 ]
>久美子。さん
>母の出かける予定があると、近づくにつれて
 父の機嫌が悪くなると・・

あぁーホント昔の男の人って、みんなそういう所があるんですねー。
”アホかっ!”って感じです。

お父様とお母様のこれからが不安な気持ちも
良く分かります。
おっしゃる通り、夫婦の事はどうしようもないですよね。
「なんであなた達ってそうなのっ!!!」
と私もハラハラムカムカします。
2006/ 06/ 26 (月) 01: 47: 09 | URL | wool # -[ 編集 ]
ただいまです
無事帰ってきました  感謝です。

お母さんの気持ち。。。胸が切なくなりますね
自分がしたいのに、出来ない。その悲しみは計り知れないですね
人は何気なく言ってる言葉でも、本人にはタブーな言葉ってあると思います。
でも、心配は付いて回るし・・・
気持ちを出来るだけくみながら、安全に生活するって難しいですよね
2006/ 06/ 26 (月) 11: 23: 07 | URL | ウルル # L1ch7n1I[ 編集 ]
>ウルルさん
タブーな言葉はもう、どうしようも無いですね。
良かれと思って言っているわけだし

人の心の中までは誰もわからないし。
私もその夜の、母の変貌ぶりを見るまでは
想像だにしませんでした。
母がそんなにその言葉を気にしているとは。
それまでも何人にも言われて来た言葉でした。

やらせてあげたいけど…はぁ…
2006/ 06/ 28 (水) 00: 04: 45 | URL | wool # -[ 編集 ]
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